【相談内容】
初めて相談させて頂きます。
当方27歳の会社員ですが、昨年度某日系航空会社の自社養成パイロット選考を受験し、
内定を頂きました。本来であれば今年の4月より現職を辞め、パイロット訓練生として
その航空会社に入社予定でしたが、当方「不同視」の症状があり、この症状の懸念が
最後まで払拭されず、最終的に内定を辞退させて頂きました。(一度内定を辞退した
ものの、航空会社のご厚意により、現在「内定保留」という形になっており、もしこ
の不同視に関する懸念や不安が当方の中で完全に払拭されれば、今年度の選考にて再
度内定を頂ける事になっています)
上述の自社養成パイロット選考の中では、勿論航空身体検査は受診しており、全科目
にて適合の判定を頂いております。
但し、両眼機能に関しては、上述の不同視の症状により、航空身体検査マニュアルに
定められる所の「深視力検査(三桿法)」を実施し、それに合格をした上での「適合」
となっております。
この様な経緯で、航空身体検査実施の上、かつ不同視に関しても深視力検査をパスした
上で内定を頂いておりましたが、どうしても不同視に関する不安や懸念が払拭できずに
現在に至っております。前置きが長くなりましたが、ここでご質問させて頂きたいのは、
「現職のラインパイロットで、当方と同様の「不同視」の症状を持つ方はいらっしゃる
のでしょうか?」
という点でございます。当方の懸念は、「ライセンスを取ったとしても、将来この不同
視によって第一種不適合となり、空を飛べなくなるのではないか」という点であり、
実際に現職のラインパイロットで不同視の症状が珍しくないのであれば、前例があると
いう事になり、上述の懸念も払拭されるものと考えております。
長文乱文大変恐縮でございますが、上述質問につきご回答賜れましたら幸甚です。
【回答】
ご質問に関して何人かの航空身体検査に精通されている医師の方に確認しましたところ、
エアラインのパイロット(第1種)の中には残念ながら不同視の方はほとんどおられない
ようです。
なお第2種の中にはいらっしゃるようですが、ご存知のようにそもそも第2種の規定に
不同視はありません。
なお航空身体検査マニュアル10-4の5.備考には、「視力、屈折度、眼位、輻輳近点、
両眼視機能検査などの成績を付して申請すれば大臣判定を受けることができる」旨の記述
がありますので、もし将来的に深視力検査で不合格となり第1種航空身体検査不適合になっ
た場合でも、航空身体検査審査会に判断を仰ぐ道も残されております。
ご判断される上での参考になれば幸いです。